ジョジョ映画 感想（ネタバレ含む）

今、一部界隈で話題のジョジョ実写版映画を見てきました。

自分もジョジョに関しては原作を読み込んでいて少々詳しいほうだと自覚しています。小5から読み始めて中学の修学旅行先でジョジョ立ちを敢行し、高校の部活はジョジョラーの先輩及び同級生がいるところを選び、大学ではジョジョを知らない友人にひたすら啓蒙してきました。この前ジョジョ展を見に行った時もジョジョをよく知る先輩とご飯にいくほどです。どうも自分語りでした。

公開前の評判は原作ファンからしたら最悪、公開後の評判は言うほど悪くないということでしたが実際映画館に見に行ってみて、思った以上によくできていた、というのが率直な感想です。

以下超絶ネタバレ

確かにキャストのチョイス、映画のボリューム、原作とのズレなど様々な要素（アンジェロが終わってないのに由花子が出てくる、ジョースター家の日本人離れした体格どうすんだよ！、第1章とか言ってっけどバッドカンパニー戦で区切ったら第何章まで続くのよ？？とか）が懸念されていましたが、よくあの長いジョジョ4部を上手くまとめて映像化できたなあすごいなあと思いました。

原作ではなかった仗助の祖父である東方良介のシーンを掘り下げていたのもよかったです。まちを守る警察官として生きて、普段から若者に声かけしているが、その若者がアンジェロに乗っ取られ強盗を犯して捕まってしまう。（腹にアーミーナイフが入るところ）この辺はうまく補完されていて感心しました。

あと、小松菜奈が演じる由花子がめちゃめちゃ魅力的で、早く康一くん拉致編を映像化してほしいと思いました。可愛い、とにかく可愛い。転校生の康一くんに執着を持つ教育係として出てきて毎日大量の宿題を課すシーン、エンディングでニヤリと笑うシーンがありますが次回への伏線となるのでしょうか。

ラストのバッドカンパニー戦をはじめ、スタンドはCGにするととてもカッコ良いです。アパッチババババ！機銃乱射！ミサイルドーン！とわかりやすく迫力満点。

スタプラが時止める時もあのポーズしててベネ（良し）。✊

一方原作ファンじゃない人はわけわからないんじゃね？とも気になりました。スタンド使いじゃないとスタンドは見えないことがあんまり説明されない、DIOが登場しないのでオクヤスの親父がああなった理由や弓と矢の詳細が不明、そもそもスタンド名が覚えられない（字幕とかでスタンド名と本体の名前を出して欲しかった…！）。

でも、一緒に見に行った原作ファンではない友人も面白かったと言っていたので少し安心。バッドカンパニー戦がトンでもなく良いのでそこで挽回した感じでしょうか。終始映像に釘付けでポップコーンがほとんど減りませんでした。

見たかったのになくなっちゃったシーンもいくつか。

東方朋子がナンパのにいちゃんを車に叩きつけるシーン。仗助と康一くんとの軽妙な掛け合い。（映画の仗助はおちゃらけた感じはほぼ無く、マジメでした。あと髪の毛のことでキレすぎかな〜）バッドカンパニーの美しい幾何学模様が言うほど美しくなくゴチャゴチャっとしている、流石に戦車多いんじゃ。サザエさんヘアー。ボディからアゴにかけてガラあきになったようだぜぇ〜〜〜。仗助にバヂーンと殴られた不良の顔が歪まない。形兆を殺すのはレッチリではなくシアーハートアタック。（でもこれはこれでいいです。原作全部やろうとするとキリがない。吉良吉影を早めに出せるなら第三章とかで終われるのでは？）

良かったところ。

冒頭でピンクダークの少年のコミックが出てくる。康一くんがいきなりマウンテンバイクに乗っていて、このあとのボムギ！を想像してニヤリ。オクヤスが想像以上にイケメンになっているがだんだん原作に被って見えてくるところ！（これはマジで成功している。この辺の原作と映画の重なりが1番見たかった）。形兆の声がドスが効いていてカッコ良い、ナイスキャスティング。

自分は原作原理主義者でアニメ絵を始め荒木先生の作画以外は受け付けないと思ってましたが、実写版も想像を超えて良い出来でした。元々完璧に原作を再現するのは現実的でないし、その方面だとどうやってもケチがつくので良いところに着地したかなという気もします。

原作ファンで見ようか迷ってる方はジョジョのストーリーを踏襲した別のバトル映画くらいのスタンスで気軽に見るのが良いのではないでしょうか。ここが原作と違うからダメ！ではなくほほう、ここはこう変えてきたか…みたいに。

ジョジョだけに限らず、絶対にここは譲れない！という点も、肩の力を抜いて受け入れて見ると意外と新しい視点が見つかって人間的に成長できるように思います。もちろん原作知らない人にもオススメです。ジョジョ映画、面白かったよ。

それでは。

To Be Continued...